慎　俺は久瀬慎。
　　金持ちの親の脛をかじりまくって今は都心の高級マンションに一人暮らしをしている。
　　…まぁ、一人じゃないがな。

冥　ふぅ…。

慎　…茶を飲みながらTVを見ているコイツは同居人にして俺専属のメイド、名は…。

冥　三途冥。

慎　…くつろいでないで働け、駄目メイド。

冥　なんでお前の雑用をしなきゃいけないんだ。

慎　メイドが雑用せずに何すんだよ…

冥　くつろいでるじゃないか。

慎　駄目メイドがっ！

冥　ほぅ、親のすねをかじり続けて生きている人間のクズが何を言うか。

慎　…。

友一　おーい！慎いるかー？

慎　おぅ、入れー。

友一　…っと。相変わらず片付いてんなぁこの部屋…やっぱ冥ちゃんがいるからか？

冥　はい♪メイ、お掃除だーいすきっ♪

友一　…良い娘を持ったなぁ…

慎　…女狐が。

冥　はぇ？

慎　…お茶持って来てくれるか？

冥　はい、ごしゅじんさまっ♪

友一　可愛いし、よく働くよな…まるで漫画に出てくるメイドさんだな。

慎　そうなら良かったんだがな

友一　は？

冥　ごしゅじんさま、友さま。お茶をお持ちいたしましたー。

友一　ぁ、メイちゃんありがと。

慎　…。

―――――――。

友一　じゃあな慎。お邪魔しましたー。

冥　お疲れ様でしたーっ♪

慎　…ふぅ。

冥　やっと帰ったか下衆が…

慎　ギャップに凄ぇ疲れるんだが。

冥　いや、コレでもメイドだし。

慎　どういう意味だよ…

冥　お客様の前では清く美しく。

慎　…何か間違ってねぇ？

冥　まぁ、今後ともよろしくな。

慎　冥土にカエレ。