シニユクセカイ。三話目B-side

・・・登場人物・・・
八岳 景色(ヤガク ケシキ)♂
     彼女いない歴17年。
     クールに装っているつもりだが実は単純。
     玖祁に遊ばれること多し。今回二言?のみ。

五葉 玖祁(イツツバ クギ)♂
     景色の友人。
     落ち着いた、人付き合いの良い性格で皆から好かれる。
     名前読みにくくてゴメンナサイ。

鳥鳴 一砂(トリナキ カズサ)♀
     玖祁の彼女。
     適度に明るく適度に純情。
     玖祁とは付き合って1年だがそれ以前からの付き合いもあるので気があっている。

N(ナレ)♂or♀
     そのままナレ。教師も被りで。





N 愛する人がいる、だがすぐに手の届かない、刻一刻と終わりに向かう日々。

教師 だからたとえ世界が終わろうともー、君達は勉学に励まなくてはならない。
    それが学生の責任であり義務なのだからー…

玖祁 (…ふぅ。)
    (授業の前に一々こんな事話されても困るんだよなぁ…
     景色はなにやってんだ…っと。)

景色 …。

玖祁 (ん?)

教師 じゃあそろそろ授業にー…

景色 先生ー…。

玖祁 (ぉ…逃げやがった。)

教師 で、本日の授業はー

玖祁 先生、俺も腹が痛いのでトイレ、いいですか?

教師 ぁー、しょうがないねぇ…さっさと行ってきたまえ。

玖祁 (一砂に連絡でもとってみるかな…)

一砂 ぁ、もしもしー?くぎっちこんな時間に何やってんのー?

玖祁 いや、暇だから一砂にでも会おうかなと思ってさ。

一砂 や、だから学校は?

玖祁 早退、かな。

一砂 あははっ、学校に行ってる分私よりマシかもね。で、どこで会う?

玖祁 そっちの商店街のいつもの喫茶店とかどうかな?

一砂 うん。で、いつ頃着きそう?

玖祁 今から30分もあれば。

一砂 わかったー。

―――――――

一砂 いやー、くぎっちもワルだねぇ。
    学校サボってこんなとこで遊んでるなんてさ♪

玖祁 周りを見れば見るほどいつもの風景でさ。…余計に世界がおかしくみえる。

一砂 んー、それでもさ、多分みんな焦ってると思うよ。

玖祁 だろうな…
    いきなり宣告されてもやらなくちゃいけないことなんてわかんないしな。

一砂 だねー。で、くぎっちは私を優先、と。

玖祁 そうだな、愛してるよ、一砂。

一砂 私も大好きだよーくぎっち♪

玖祁 …一砂、お前はあと5日、なにをしようと思ってる?

一砂 ん、明日世界が滅亡するならー、みたいだね。ほんとにその状況だけどさ♪

玖祁 で、お前はどうするんだ?

一砂 そりゃあ…最後まで生きたいように生きるだけ。
    犯罪者になりたくないし、好きな相手だっている。
    望むならくぎっちと遊んでいたいぐらいかな♪

玖祁 …。

一砂 あれ、くぎっち?どしたの?

玖祁 …思ってることは一緒、か。

一砂 やっぱり?

玖祁 だよねぇ。

一砂 じゃ、遊びに行く?

玖祁 今日は一砂にエスコートしてもらおうかな。
    初めてデートした、あの日みたいに。

一砂 あの頃は初々しかったねぇ…。

玖祁 新鮮だろ?

一砂 でぁ、二人の愛を確認するため今日も一日、

玖祁 楽しみますか。

N 【全生物の死滅まで後、5日】